スノーボード

日本一のスノーボードサークルShuffleが生まれた背景を、当時を振り返って書いてみた

2021年8月22日

日本でも有数のスノーボードウェブマガジンのBACKSIDE SNOWBOARDING MAGAZINEでShuffleに関する記事を掲載していただきました。後輩たちが頑張ってくれたおかげで、こうやって取り上げていただいて卒業生の自分も本当に誇らしいです。さて、この記事を読んであらためてShuffleというスノーボードサークルが残してきた軌跡は、学生スノーボードシーンにおいて影響があった活動だと思いましした。なので今回は、そのルーツを創始者の自分が話したいと思います。

BACKSIDEより

スノーボードのかっこよさを広めたい、Shuffleに大学生活全てを懸けた

とにかくスノーボードが大好きだった

話を遡ると、もうほぼ10年前。スノーボードへのバイブスがピークに達していたニシイ青年の浪人生活の目標は大学に入学して思う存分スノーボードをすること。スノーボードに出会ったのは、高校生の頃。深夜に放送されていた東京ドームのジャンプの大会のX-TRAIL JAMを見て、「将来こうなる!」と思っていました。そんな高いモチベーションで大学に入学しましたが、その受け皿になれるようなサークルや団体は存在しませんでした。目の前に現れるのは、飲みサーかイベサーかもわからない、スノーボードサークルばかり。期待に胸をふくらませて入学した俺は失望しました。

チームでスノーボードムービーを作ることへの憧れ

Shuffleでは毎年、シーズン終わりにシーズンムービーというのを作成して発信しています。そのシーズンムービーは1年の集大成であり、このムービーでかっこいい映像を残すためにメンバーは頑張っていると言っても過言ではありません。そんな、「シーズンムービーを作る」という文化はどのようにして生まれたのでしょうか。

当時、TRANSWORLD SNOWBOARDING MAGAZINEというBacksideの野上さんが昔やっておられた日本で1番ポピュラーなスノーボード雑誌がありました。その雑誌には毎月DVDが付いていて、その中のコーナーの1つにTEAM WARRIORSというのがあり、このコーナーが大好きでした。視聴者投稿型のアマチュアスノーボードチームムービーナンバーワンを決めるという形式で、毎月個性に富んだスノーボードチームの動画が紹介されていてこれを毎日見てました。「自分も大学生になったら、こんなチームムービーを大学の仲間と作る」そう決めていました。

無いなら作るしかない、2012年Shuffleの誕生

2012年4月に自分を中心として、横乗りが好きだった仲間に声をかけサークルをスタート。スノーボードやスケート、横乗りのカルチャーが大好きだった3人のフィーリングが合致しました。「俺達が本物のスノーボードサークル作る」そういう思いでした。創設当時は、大学のルールを無視してビラを配りまくって張りまくってましたねえ。

当時配っていたビラ

Shuffleに込められた意味

チーム名がどうしてShuffleなのかということはあまり知られていません。もともとは当時、俺が好きだった技が”シャッフル”という名前だったところで思いつき、音感もよく「この名前アリかもな」というところからスタートしました。そして、名前を付けるからには、単なる言葉じゃなくそれ以上の意味を持たせたいと思いました。

shuffleを辞書で引くと【混合、ごちゃまぜ】という意味でした。この混合を辞書で引くと、【混ざりあうこと。混ぜあわせること。】という意味でした。「混ざり合う、混ぜ合わせる」という部分にインスピレーションを得て3つの意味をもたせることにしました。

  1. いろんなスノーボードのスタイルがShuffleされているチーム
  2. スノーボードだけじゃなく他の特技、個性や価値観も全てShuffleしてかっこいい集団になる
  3. 代表の好きな技がシンプルに”シャッフル”

スノーボードサークルだけど、けん玉がめっちゃ得意なやつがいてもいいし、ダンスが得意なやつがいてもいいし、歌が得意でもいい。スケートオンリーでスタイルを出してもいい。でもせっかく皆でやるんだから、最終的にスノーボードに落とし込んでもらって、それを最後にシーズンムービーにして毎年、形を残していく。各々が別々のマインドやスタイルを持っていたとしても最終的に一緒の方向に向いていけるようなスノーボードチームでありたい。

それを毎年、しっかり積み重ねてきて今のShuffleが出来上がってきました。そして、その思いは自分が卒業した後も、ずっと素晴らしい後輩たちによって継承されて、アップデートされているのです。

当時皆ではじめて出た大会
びわ湖バレイでスノーボード、スキー部門を両取りした時

Shuffleのロゴについて

ロゴについては昔から、ShuffleのUの上に目が付いているものを使っています。このUを口に見立てて、目をつけたのは俺が考えたアイデアでした。当時、ニコラスミューラーというスノーボーダーが大好きでした。ニコラスはスイス人で、Nicolas Müllerという風に書きます。このMüllerの上についていた発音の点が目に見えたので、その「ü」を顔に見立ててロゴに落とし込みました。(これはあまり話したことがない)

幼馴染のデザイナーによって洗練されたアイコンに

ムービーを毎年出し続けることの大変さ

8年間毎年シーズンムービーを出し続けているスノーボードチームは少ないと思います。比較にするのはおこがましいてすが、STONPで4作品、HYWODで8作品。毎年作るのは本当に大変ですが、こうやって続いていることは間違いなく胸を張っていいと思います。もし、瞬間風速的に技術的にやばいチームやサークルが出てきても、Shuffleのようにに長く続けられるサークルは今後出てこないんじゃないかと思っています。

約9年の時を経て、後輩が達成してくれた偉業

COWDAYでの優勝

冒頭で特集されたことに戻りますが、ShuffleはCOWDAY2021という、日本のスノーボードムービーのNo.1を決める大会で大学生部門の1位を獲得しました。今回受賞したムービーのクオリティは過去のムービーを遡っても1番のクオリティです。8年間毎年続けてきたことの土台があったShuffleにとって、映像のために動き回るのは毎年のルーティーン。近年は制作部隊も強化されていて、ナレッジの集まり方は頭一つ抜いています。この9年、Shuffleに関わった全ての人の頑張りがあったのも間違いないですね。

Shuffleは卒業生もイケている

ガールズシーンを牽引するSuicaこと石原晴菜

お手本のようなフロントノーズ:https://www.instagram.com/suica___616/

大学からスノーボードをはじめて一気に海外ブランドのライダーまで駆け上がる。もともとびわ湖バレイでShuffleと滑り始めたことがキッカケでスノーボードに火がつく。バレエとバスケで培ったバランス感覚と運動神経、持ち前の明るいキャラを武器に、とんでもない速度でトリックをブラッシュアップして、存在感を示し続けている。COW DAY2019優勝。

世界で活躍するVFXアーティスト:岩崎航輔

フリーランスで活躍するクリエイティブディレクター:藤田真奈

オリジナルアパレルで起業:西居義裕

Shuffleの卒業生として、自分もかっこいい存在であり続けられるように頑張ります。

  • この記事を書いた人

Takahiro241

年間滑走100日の横乗りLOVER。スノーボード歴15年、サーフィン歴3年、スケボー歴8年。ランニング、サッカー観戦、カメラなど趣味が多いです。

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