あえて『挑戦』と書きました。7年ぶりにトレイルランニングの大会にエントリーした自分にとって、50kmは挑戦的な距離です。エントリーした時は、なぜか自信に満ち溢れていて「50km走る大会に出るんです!」と周りの人に言ってきたんですが、日にちが近づくに連れて自信がなくなってきて、気づけば「完走できるかわからん」と弱気な感じになっていました。そんな感じで当日を迎えましたが、結果としては、なんとか無事完走できてよかったです!
どうもお久しぶりです、趣味の欄にランニングと書いたり書かなかったりする241です。普段はスノーボードブログですが、今回はトレイルランニングにお付き合いください。
わたしのランニングのキャリアと実力
まずは、わたしのランニングの実力がどの程度が書いておきます。
- 平均するとランニングは週1~2回くらい
- 1回10kmをロードでキロ5分くらいのペースで走る
- 7年前のフルマラソンのタイムは3:36:00
- 7年前は年に3回くらいトレイルランニング(25km~30km)のレースにエントリーしていた
- 7年前に45kmのトレランは完走経験あり(累計標高1,000m)
- ランニング歴10年(大怪我で走れなかったりサボったりしていた期間もある)
加えて、山登りは基本的に夏山の登山はせず、冬にバックカントリーで登る程度です。なので基本的にロードでの走り込みで足を作ってきました。その他は、サーフィンとスノーボードをかなりやるのでフィジカル的には常に動けるような状態を作ることは意識しています。
そもそも走ろうと思ったキッカケ
今年で齢32歳になり、体の衰えに危機感を感じている今日このごろ。スノーボードキャリアを長く続けたければフィジカルトレーニングを続けなくてはいけないと思い、身体的・精神的に強くなりたくてエントリーしました。ランニングでタイムで戦うと上には上がいるので、完走するだけでも名誉になるようなことをしたかったというのもあります。
レース概要
コースマップ
まさに1日で白馬一周という感じのコースです。2箇所に制限時間の関門があります。
わたしのプラン
事前に昨年参加された人のブログを読んで考えました。42kmの関門の時間制限が厳しく、そこを越えられるかで決まるとのことでした。このタイム設計はかなり厳しく「難しいなあ」と思っていましたが、今年は15:30まで時間が緩和され(昨年より1時間半延長)、完走の確率が上がりました。
だいたい1kmあたり10分くらいで走れていれば完走できる計算だったので、そこをなんとか死守できるようなイメージで挑みます。
白馬クラッシク50kmコース詳細と写真
ここからはレース当日の様子を写真とともに振り返ります。
会場到着
早朝からサッカー日本代表の親善試合があって早起きを後押ししてくれました。ドイツに完勝という結果でモチベーションが上がりました。今日はイケる気がします。
スタート
「8時間30分を越えると思う人は後ろに並んでください〜」
というアナウンスがあったので迷わず後ろに下がりました笑
目標は完走。周りに流されてペースを崩したくはないので後方で粘ります。そもそも久しぶりすぎて自分の実力がわからなかったのもあります。
序盤はトレイルで渋滞。まあこれくらいペース遅いほうが助かるので全く気になりません。
6.5km地点 白馬岩岳
渋滞しながらも早歩きで、岩岳の山頂まで来ました。いつも滑ってるところなので新鮮さはなかったですが親近感を感じつつ、先を急ぎます。エイドはスルーしました。
13.5km地点 おかるの穴
1つ山を越えたこのポイントでエイドステーション(補給所)があります。序盤でタイムを稼いでおきたかったのでこのエイドポイントはスルーしました。
この区間はロードが多かったのですが、日差しと気温がすごすぎてかなりキツかったです。ここで頑張ってしまうと絶対に後半まで持たないと思ったので直射日光がきついところはできるだけ省エネを意識しました。サングラスと帽子は必要ですね、かなり消耗しました。
23.5km地点 大出
直射日光と気温の高さにやられながら3つめのエイドに到着。着いたのは10時30分くらいでした。ここでは冷水を浴びることができて助かります。バナナを食べて水分を補給して急ぎ目で次に向かいました。
このエイドのあとハイランドの山頂を目指します。個人的にはここの上りが一番キツかったです。26kmくらいのところで完全に足が止まってしまって心が一回折れました。しかし誰も助けてくれないし全て自己責任なので前を目指します。
途中に何回か出現する川にかなり助けられました。ヘアバンド巻いていたので濡らして頭に巻けばかなりリフレッシュできました。なかったらきつかったですね。
36km地点 白馬グリーンスポーツの森
なんとか36km地点まで来れました。到着したのは13:30です。「まだ14kmあるのか」という気はしましたが、ここまで来ると完走が見えてきたことによって、メンタルがかなり持ち直しました。ペースとしては完走に間に合います。去年の関門制限ならギリギリアウトくらいでしたね。緩和されてよかったです。
ここから微妙な上り傾斜のロードを6km走り、最後の関門を目指します。
42km地点 ジャンプ競技場 関門15:30
最後の関門まで来ました!
ここに到着した時間は14:20でした。関門まで1時間近いアドバンテージがありました。さすがにここまでくると、あとは根性で完走を達成できそうな気がしました。やるしかねえって気持ちが燃えました。
43km地点にも簡易エイドみたいなのがあって助かりました。
この最後の八方尾根の中腹までの上りがマジで地獄でした。斜度がきつく、引き続き直射日光のタブルパンチで満身創痍のランナーに追い打ちをかけてきます。この上りで1時間近くあったアドバンテージがみるみる減っていくのを感じました。
4月末に立山にバックカントリーに行ったときのことを思い出してこの登りをやり過ごしました。(あとは根性ってつぶやいてました)
45km地点 パノラマ
15:45に到着しました。タイムリミットまで残り1時間15分。あと5kmということで完走は確信しました。ただこの時後方から明らかにやばい雨雲が近づいてきていて、それよりも早くゴールしないとやばいという空気になっていました。下りを急ぎます。
八方尾根スキー場の下りは斜度がきつすぎて踏ん張りっ放しでした。足の爪にかなりのダメージくらいました。
八方を下山してあとは最後のロード、ここのロードは普通に走れるくらいメンタル元気でした。
フィニッシュ
9時間22分でフィニッシュしました。順位は220位/426人(男子)
ゴールしたらちょうど友達が記念撮影していてギリギリ紛れ込むことができました。みんなと写真撮れないところだった。
なんやかんやキツかったけど、しっかり50kmのトレイルランニングを完走しました。お金では買えない名誉だと思います。嬉しい!なんか一気にフィジカルもメンタルもパリッと仕上がった気がしました。間違いなく走ったほうがポジティブになれます。
レース後
ゴールした瞬間やばい量の雨が降ってきました。あと5分遅ければ完全に巻き込まれていました。
行くぜ温泉!白馬近郊の温泉は混んでるだろうと思ったので白馬乗鞍の若栗温泉まで行きました。読み通り、ほぼ貸し切りで快適でした。来年出る人は大会の後、ここにくると快適に温泉に浸かれますよ。バレたくないけど繁盛してほしいのでぜひご利用を!
50km走り切ってカラッカラの身体に風呂上がりで飲んだこのコーラは人生で一番くらい美味かったです。ガチで脳みそスパークしました。
全体の感想
シンプルにエントリーしてよかったなって思いました。完走してから5日経ってますがまだ余韻があります。「できるかできないか分からないラインのことに挑戦する」ってのは大事だなと思いますし、それは人を成長させます。思いつきで走ってるだけのランニングでも1つ目標を立てて、挑戦してやり切ることができれば人生の糧になっている実感を感じています。スノーボードのオフトレも大事ですけど、こうやって違うカテゴリに挑戦してみて、違う人や雰囲気の中で結果を残すことも長い人生においては大事だと思っています。今回、50kmのトレイルランニングをやり切れたことであらためて自分に自信がつきました。決めたことをやりきれる人間なんだっていうのを趣味だけじゃなくて仕事でも発揮していきたいなあと思います。
次は10月の日本山岳耐久レース(ハセツネ71.5km)です。これやりきれればまた違う景色が見えそうな気がします。がんばります!