こんにちは、241(ニシイ)です。先日レビューしたBOARDEE(ボーディー)のウエアについて、「室内での試着だけじゃなく、実際のゲレンデでの使用感が知りたい」というリクエストをいただきました。そこで今回は、実際にゲレンデで使用してみた感想をお伝えしたいと思います。
テスト環境
実際に着用したのは12月28日、長野県の斑尾高原スキー場です。コンディションは以下の通りでした:
- 気温:最高−5度、最低−7度
- 積雪:20-30cm程度
- 天候:午後から吹雪
まさにハイシーズンの寒冷コンディションでのテストとなりました。
基本性能の評価
防寒性について
上下約17,000円という価格帯を考えると、防寒性は予想以上に優秀でした。しっかりと中綿が入っており、むしろ暑すぎるくらいの保温力があります。テスト当日は以下のレイヤリングで快適に過ごせました:
- 1層目:メリノウールのファーストレイヤー
- 2層目:フリース
- 3層目:BOARDEEウエア
耐水性について
20,000mmの耐水圧を謳っているだけあり、水の弾きは抜群でした。終日吹雪の中で滑走しましたが、ウエア内部への浸水は全く感じられませんでした。
機能性について
ICリフト券の収納やポケットの配置など、基本的な機能は十分に満たしています。特にリフトゲートの通過もスムーズで、実用面での不便は感じられませんでした。
改善が期待される点
1. ベンチレーション機能
パンツには通気用のベンチレーションが付いていましたが、ジャケットにはありませんでした。高い防寒性と耐水性を持つ反面、内部の蒸れを逃がすための機能が欲しいところです。
2. パンツの裾周り
173cm、65kgでLサイズを着用しましたが、パンツの裾周りに課題を感じました:
- 裾が広がりすぎて靴に巻き込みやすい
- 裾絞りの調整幅が限定的
- バインディングとの干渉の可能性
特にSTEP ONバインディングの普及を考えると、裾周りの設計は今後の重要な検討ポイントになりそうです。
ルーズシルエットの方は、あえてジャストサイズで着てみるのもいいかもしれません。ぼくだったらMサイズですね。
3. 中綿の配置
全体的に中綿が均一に配置されており、可動部分での動きにくさを感じることがありました。可動域周りの中綿量を調整することで、より動きやすいウエアになると思われます。
総合評価
優れている点:
- コストパフォーマンスの高さ
- 十分な防寒性と耐水性
- 基本機能の充実
改善が期待される点:
- ジャケットの通気性
- パンツ裾周りの設計
- 中綿配置の最適化
まとめ:誰におすすめか
このウエアは特に以下のような方に強くおすすめできます:
- スノーボード初心者の方
- 予算を抑えめに抑えたい方
- シーズン10-20回程度の使用を想定している方
基本性能は十分で、特に初心者にとって最も重要な「寒くない」「濡れない」という要件を完璧に満たしています。価格を考えると非常に良い仕上がりだと言えるでしょう。
ただし、もう少し細部の作り込みができれば、より多くのユーザーに支持される製品になる可能性を秘めています。来シーズンのアップデートに期待が持てる製品です。