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必ず勝って歴史を塗り替える、第1戦を観て分かった負けられない理由【レイラック滋賀 vs アスルクラロ沼津】

正直、ここまで胸が熱くなる試合になるとは思っていなかった。これまでJFLの試合をそこまで追えていたわけじゃない。でも今シーズンの終盤あたりから、レイラック滋賀を取り巻く空気が少しずつ変わってきて、「もしかしたらJ3に上がれるんじゃないか」と周囲が意識し始めていたのを感じていた。

そして迎えた第1戦。彦根にできた平和堂HATOスタジアムは、まだJリーグ基準を満たしているとは言い難いかもしれないけれど、それでも地方の陸上競技場とは思えないほど綺麗で、ピッチの熱気と応援の熱量をしっかり包み込んでいた。

レイラック滋賀にとっては、ここを越えるのは正直かなり厳しいと思っていた。JリーグクラブとJFLクラブの間には、どうしても越えられない壁のような差がある。それをどこまで埋められるのか。期待と不安が混ざったまま、席についた。

しかし、試合が始まってすぐにその不安は吹き飛んだ。


県民が「自分たちのチーム」を応援する光景

人生で初めて、「サッカーで県民一体になった瞬間」を見た気がした。日本代表戦などでスタジアムの一体感は何度も感じたことがある。でも県民が、自分たちのクラブにこれほど熱を帯びて声を上げる瞬間──それは今まで見たことがなかった。

スタジアムの空気はほんまにすごかった。彦根で9,000人超え。偉業だと思う。

選手たちの気持ちも伝わってきた。技術的な面では沼津の方が勝っているところもあったかもしれない。でもレイラックの選手たちは、気迫でそれを上回る場面がいくつもあった。試合展開はまさにシーソーゲーム。スタジアムには大きな歓声が響いた。

2-1から2-2追いつかれた時は、会場全体の空気が沈むのを感じた。あの時間帯、多分もっと応援に慣れているJリーグのチームだったらもっとチームを鼓舞するような応援ができていたと思う。しかし我々は慣れていなかった。あの時ほど、応援のパワーが足りないじゃん、もっと声出せよ!って思ったことはないくらいだった。それだけ本気で、おれは勝ちたいと思った。

直後、そんな空気を吹き飛ばすかのごとく三宅選手のゴールが決まった。あのゴール、あのタイミングで決められなかったら負けてたと思う。一気に会場の空気がこっちに変わった瞬間だった。

沼津の気迫も本当にすごくて、“昇格プレーオフ”がどういうものなのかを全身で理解させられた。


こんなに当事者意識と興奮度が高いスポーツ観戦はいつぶりだろう

自分でも驚くくらい胸が熱くなった。「来週こそ勝ってほしい」「勝てたら滋賀県のサッカー史が変わる」心からそう思えた。

もしレイラック滋賀がJ3、そしてゆくゆくはJ2に上がる未来が来たら──それは県・市にとっても大きな転換点になる。

12/14(土)の2戦目は現地に行けない。でも、それでも全力で応援したいと思わせられた。スポーツ観戦でこんな気持ちになる経験は本当に久しぶりだ。いや、はじめてに近い感覚かもしれない。今年1番興奮したゲームはドジャースvsブルージェイズの第7戦だったが、個人的には越えてきた。2022年のカタールワールドカップのドイツ戦、スペイン戦をしのぐかもしれない。それくらい当事者意識がなぜかあるのだ。

滋賀県民だからこそ、ここまで心が動くのだと思う。「負けられない戦い」と呼ばれる試合はいくつもあるけれど、自分にとってレイラック滋賀 vs アスルクラロ沼津のこの試合こそ、今年いちばん負けられない戦いだった。


今が最後のチャンスかもしれない

相手のベテラン勢は、J1クラブで戦ってきたような実績ある選手も多くて、「JFLでこんな戦力揃うん?」と驚いた。それはレイラックにも言えることで、だからこそ、このタイミングがレイラックにとって本当に大きなチャンスなのだと思う。

“ここで勝てるかどうか”で未来は大きく変わる。そんな予感を確かに感じた。

どんな形でも、どんなに泥臭くても、もうなんでもいいから、なにがなんでも次、勝たなければいけない。

180分のうちの90分がまだ終わっただけ。

必ず勝って歴史を変える。

  • この記事を書いた人

Takahiro241

年間滑走100日の横乗りLOVER。スノーボード歴15年、サーフィン歴3年、スケボー歴8年。ランニング、サッカー観戦、カメラなど趣味が多いです。

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