インタビュー

スノーボード未経験だった大学生がBACKSIDEに新卒で入社した理由┃BACKSIDE 西村悠友インタビュー

『BACKSIDE SNOWBOARDING MAGAZINE』は元TRANSWORLD SNOWBOARDING JAPAN編集長の野上さんが立ち上げたメディア。紙媒体(書籍)での連載を立ち上げから続け、ウェブマガジンは国内外のスノーシーンの情報が毎日欠かさず更新されます。そんな業界でも大きな影響力と存在感のある『BACKSIDE SNOWBOARDING MAGAZINE』に自分の大学の後輩がジョインしたとの噂を耳にしました。

筆者も読んでいるBACKSIDE SNOWBOARDING MAGAZINEの誌面

全くスノーボードを知らなかったところからスノーボード業界に飛び込むまでのリアルなエピソードは、昔の自分を思い出して共感する部分が多かったです。もしかしたら進路に迷う学生の参考にもなるかもしれません。後半に学生インターンの募集についても触れているのでぜひ最後までご覧ください。

241:この前はありがとう、BACKSIDEに新卒で入ったって聞いてびっくりしたよ。

渋谷で先日飲んだ時(左:西村悠友、右:241)

どんな流れでBACKSIDEに入社することになったの?

実は4年生の夏くらいから学生インターンとしてジョインしていました。大手企業からの内定もあったんですが、色々考えて卒業間近になったタイミングで「BACKSIDEで働かせてください」ってオファーしました。

241:その決断に至るまでいろんなストーリーがありそうだね。まずはゆうと自身がどんな感じでスノーボードと出会って楽しんでいたかを聞いていこうかな。

大学生活を変えたスノーボードとの出会い

スノーボードはいつからはじめたの?

大学に入ってからです。

241:いいね、未経験で大学生からスノーボードデビューってわけや。

スノーボードをやろうと思ったキッカケは?

小学生から高校生までずっと水泳をやってたんですけど、水泳って学校であんまり注目されないんですよね。活躍の場が限られていてそれってつまりモテないんですよ笑。なので大学入ったらダンスとかかっこよさそうなことをやりたいって思ってました。その時たまたま家にあったスケボーを見て「スケボーできたらかっこいいんじゃないか」と思って、同志社でサークルを探してみるとスノーボードサークルのShuffleにたどり着きました。

早速、新歓に行ってみるとその時の会長(タスク)がちょうどムービーを作ってる時で、その映像がかっこよすぎて感動しました。特にバックフリップは「こんなこと出来る人が大学におるんや」って思いましたよね。その場で入部を決めました。

スノーボードサークルShuffleのメンバー

スノーボードサークルって入部が4月だと、冬までモチベーション維持するの難しいなって思うんやけどその辺はどうやった?

入部した年がたまたま結構雪が降ったシーズンで、4月でも岐阜のスキー場が開いてました。なので入部してすぐスノーボードが体験できたんです。そこで先輩方にすごく丁寧に教えてもらって、雪がほぼ初めてみたいな感じだったんですけど、少し滑れるようになりました。そこでできた仲間は「冬になったらスノーボードがしたい」という思いが根底にある人達だったのでオフの間も自然にモチベーションが高い状態でシーズンに入っていけました。

その冬からスノーボードライフが始まっていくわけやけど、どういうスタンスで楽しんでたん?「これ出来るようになりたい」みたいな目標とかあったの?

1回生の2月〜2回生の12月までカナダへ留学することが決まっていたので、まず海外の山に行っても物怖じせず滑れるレベルを目指しました。カナダ到着後3日目には現地で板を買ってシーズン中は10回くらい滑りました。上手くなりたかったので、夏もウィスラーのサマーキャンプの会場まで行ってその横で滑ったりしてました。

241:それ一人でやってたのすごいね。5年くらいやってて、ある程度滑れる人がそういうことやるイメージだよ笑

まあその時は、Shuffleの先輩、その時の会長と副会長に憧れてやってました。

241:身近にモデルになる人がいたのは大きいだろうね。上を知らないと視点も高くならないし。

2回生の12月まで留学してたから日本に帰ったら全くお金がないことが分かってたので、カナダから白馬の宿に国際電話で「籠もらせてください」ってお願いしてました。

241:すげえ行動力だな。

スキルが全く追いつかなかったんですけど、白馬での籠もり生活にはサークルの同期がいたのでモチベーションを維持してプッシュしあえましたね。

241:仲間の存在って大きいね。

俺のゆうとのイメージは滑るだけじゃなくてカメラとか動画も並行してやってたイメージなのだけど、興味を持ったキッカケはあるの?

その時のShuffleの会長の影響ですね。卒業しても映像界隈で活躍してる人も多いし、同期で写真をやってるやつもいたりして自然にカメラに興味を持つようになりました。

Nikon F3 (左、フィルム機)/ Nikon Z6II(右、デジタル機)

初めは街でスナップ撮ったり、彼女を撮ったりしてたんですけど、機材が揃ってくると「滑るのも好きやけど撮ったりすることも好きやな」ってところに着地しました。

241:そういう背景があったんやね〜。ここからはBACKSIDEにジョインすることになった経緯を聞いていきたいと思う。

スノーボードと就職活動、その中での心境の変化

一般的に就職活動とかがあって、3回生の冬はあまり滑れないイメージだけど、どんな感じで過ごしてたの?

なんだかんだでシーズンパスを持ってたのでそこそこ滑ってましたよ。雪山向かう車の中でエントリーシート書いたりしてましたね。学生の時は毎年20-30日は滑ってたと思います。

就活しながらも滑り続けた

そこから大学生の宿命ともいえる就職活動と向き合っていくことになると思うんだけど、就活を始めた段階はどういうマインドで挑んでたの?

今思い返すとダサさも感じるんですけど、始めた頃は、名前のある大企業に勤めて、お金バンバンもらいたいなってのを思ってました。エントリーシートの内容はカメラやってることとかスノーボードのことを中心に書いて選考を突破してましたね。でも、それを繰り返してるうちに、途中から自分の中で筋通ってないなって思うようになってきて。「俺がそうしたいわけじゃないけどみんながそうしてるからやってる感」みたいなところでモヤモヤしながら続けてる部分がありました。モヤモヤしてたから選考に結構落ちましたし、最終的には内定もらえましたけどその時嬉しかったかっていうとそんなに嬉しくもなかった覚えがあります。「内定出たけどほんまにここでええんか?」みたいな気持ちです。

241:でも話を聞いてると最後の最後まで大手企業かBACKSIDEにジョインするかで悩んでたよね。

BACKSIDEで新卒を募集してるってのを知ったのはどのタイミングなの?

別にBACKSIDEは新卒を募集してなかったんですよ笑。時系列でいうと内定出たのが4回生になる直前(3回生の1月)で、内定をもらった4回生って結構暇になるじゃないですか。キングスには行きつつ「どうしようかな〜」ってモヤってしてる感じで。その時ちょうど自分の周りでインターンをやるのが流行り始めました。なのでその頃インターンっていう言葉に敏感になってまして、InstagramでBACKSIDEがインターンの募集をしているのを見かけて、即応募しました。

インターンとしてはじめて野上さんと会った時

学生時代のBACKSIDEでのインターンではどういうことやってたの?

今、BACKSIDEでは”BACKSIDE CREW”というコミュニティをやってまして、その立ち上げに関わりました。具体的にはどういう目的でどういう導線で人を集めて、クルーの方々とどう関わっていくのかみたいなところを手伝わさせてもらいました。

241:BACKSIDE CREWの活動ルポとかは俺も読んでるよ。まあでもそこから冬に突入して段々卒業が見えてくるわけですよね?

内定がありつつもBACKSIDEに入ることを決めるわけやけど、それはいつくらいの話?

新卒で入社したいという話を野上さんに持っていったのは12月くらいだったと思います。

241:自分からオファーしたのはすごいね。

野上さんがフリースタイルっていう言葉を大事にされてるのを近くで見ていて「自分にとってのフリースタイルってなんなのか」っていうのを考え直してみることにしました。その時に「内定先に行くことはおれにとっては違うかもな」って思い始めて。よりフリースタイルに生きるために「僕のこと雇ってもらえませんか?」ってオファーしました。

どういう反応だったの?

まあ一旦協議しますってなったんですが、その後社長さんにつないでもらって無事内定をもらいました。でもそこから2ヶ月くらいまた悩んだりしたんですよね。

仕事後の乾杯

ご両親からは何か言われた?

親には「なんでやねん」ってキレられました笑。でも自分の判断は間違ってないと思います。

241:その判断ってゆうとの人生の中では大きい決断だよね。

その決断をするのにスノーボードが与えた影響ってあったりする?

もちろんスノーボードの影響が一番大きいです。大学に入ってスノーボードと出会ったことによって「ルールとかに縛られず自由で好きなことを好きなように自分らしくやることが一番かっこいい」ということに気づきました。周りの仲間がそういうモチベーションだったのも大きいです。みんな同志社を出てそれぞれの判断で色んな道に進んでいます。留学から日本に帰ってきて周りに流されかけましたが、BACKSIDEに関わってフリースタイルマインドを思い出して、自分が思うかっこいい生き方をしようと決めました。

241:おれとしては自分が作ったサークルがゆうとの決断に少なからず影響を与えてることも嬉しいね。こっからはBACKSIDEに入社してどんなことをやっているか聞かせてよ。

BACKSIDEに入社してから

BACKSIDEに入社してからはどんな業務をしているの?

メディアとして必要な動きの部分には幅広く携わらせてもらってます。例えば記事の編集、映像・写真をやらしてもらうこともあるし、営業にも行きますし、メディア内でのタイアップの企画を作ることもします。映像、撮影、編集、営業をマルチに経験できています。

241:いいね、うらやましいな笑

新卒で入っていきなり幅広くやらせてもらえているのはありがたいです。

仕事中の風景

インターンの期間も含めて1年も経ってないとは思うけど、これまでで達成感を感じた仕事はあった?

スノーブランドとのタイアップ企画が1つありまして、その今年度の企画を考える機会がありました。企画の立案から説明、営業まで一貫して筋を通せたところに達成感を感じました。まだ途中のプロジェクトですが動き始めていて楽しみです。

241:始まって間もないけどそうやって成功体験を積み重ねているのは素晴らしいね。

新たな学生インターンの募集について

ところでBACKSIDEで新たな学生インターンを探しているという噂を耳にしたんだけど、どんな人を探してるの?

今、BACKSIDEの読者の方々は30-40代のどちらかというとコアなライフスタイルスノーボーダーがメインです。そこが強みではあるものの、次の世代にもアプローチしていきたいというところがあります。スノーボードをジャンルで分けるんじゃなくて「スノーボードっていろんな楽しい側面があるよ」っていうのを見せていきたいです。その一環として学生目線でBACKSIDEを盛り上げていくお手伝いをしてもらいたいなって考えています。

具体的にどういう業務に携わっていく感じになるの?

BACKSIDE CREWのセッションに積極的に関わってもらう形になると思います。実際にセッションに参加してもらって、自分の力で工夫しながら発信していって欲しいですね。メディアとかコミュニティ運営とかに興味がある人に向いていると思います。

BACKSIDE CREWセッションに関する記事(https://backside.jp/backside-movie_21-22/)

関東在住じゃなくても大丈夫なの?

大丈夫です。自分も関西の大学に通いながらインターンをしていました。ここまでの話を聞いて興味がある方とはカジュアルに話してみたいですね。

241:いいな〜、おれが学生時代の時にこんなインターンがあったら絶対応募してたと思うよ。やる気のある学生にスノーボードシーンを盛り上げてもらいたいね。

インターン時代に執筆した記事(https://backside.jp/column-124/)

興味があったらどこから応募すればいいの?

応募用の窓口をGoogleフォームで用意しているので、そこに必要事項を記入して応募していただきたいです。我こそはという方のご応募待っています!

応募フォームリンク(https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdiTTzWbx1WFSEO0jOmq6TkGQZ38vFEipchDrZR1gLVRnMvlg/viewform)

  • この記事を書いた人

Takahiro241

年間滑走100日の横乗りLOVER。スノーボード歴15年、サーフィン歴3年、スケボー歴8年。ランニング、サッカー観戦、カメラなど趣味が多いです。

-インタビュー
-